筆跡鑑定(筆者の識別)
筆者識別とは、A筆跡とB筆跡について、同一人が記載したものか否かを鑑定することである。つまり筆跡を通して記載者を識別することである。
鑑定事項の例(1)
資料1と資料2の各筆跡は、同一人によって記載されたものか否か。
鑑定資料が2つあり、資料1が疑問資料(記載者不明)、資料2が対照資料(記載者既知)の場合である。
目的
資料1の記載者と資料2の記載者が、同一人であるか否かを明らかにすることが目的である。
鑑定事項の例(2)
資料1~3の各筆跡は、同一人によって記載されたものか否か。
鑑定資料が3つあり、そのすべての資料が疑問資料(記載者不明)の場合である。
目的
資料1~3の各記載者について、どの資料の記載者がどの資料の記載者と同一人であるか否かを明らかにすることが目的である。
鑑定事項の例(3)
資料の〇〇欄、▽▽欄、□□欄の各筆跡は、同一人が記載したものか否か。
鑑定資料は、1つであるが、記載欄により記載者が異なっている場合である。
目的
資料の〇〇欄、▽▽欄、□□欄の各筆跡中、どの欄とどの欄の記載者が同一人であるか否かを明らかにすることが目的である。なお、鑑定資料については、契約書、非難中傷ビラ、遺言書、領収書などが該当する。
印影鑑定(印章の識別)
印影鑑定とは、印章のある場合、A印影がB印章で押印されたものか否かを鑑定。印章の無い場合は、A印影とB印影が、同一の印章で押印されたものか否かを鑑定。なお、鑑定対象の印影が偽造であるか否かについては、前記2つ鑑定に先立ち検査を行う。
鑑定事項の例(1)
資料1の印影は、資料2の印章で押印されたものか否か。
鑑定資料が2つあり、資料1が疑問印影、資料2が対照印章の場合である。
目的
資料1の印影が資料2の印章で押印されたものか否かを明らかにすることが目的である。
鑑定事項の例(2)
資料1の印影と資料2の印影は、同一の印章で押印されたものか否か。
目的
鑑定資料が2つあり、2つ印影が同一の印章で押印されたものか否かを明らかにすることが目的である。
鑑定事項の例(3)
資料1の〇〇欄、▽▽欄、□□欄の各印章は、同一の印鑑で押印されたものか否か。
目的
どの欄とどの欄の印影が、同一の印章で押印されたものであるか否かを明らかにすることが目的である。また、鑑定資料については前記筆跡鑑定の場合と同様に契約書、遺言書、領収書などが該当する。
※鑑定事項とは、鑑定を必要とする項目である。
嘱託費用
(1)鑑定書作成 20万円~
本鑑定書は、裁判等に活用することが目的である。
(2)検査結果回答書 5万円~
鑑定結果のみを記載。
(3)意見書 5万円~
裁判での使用が目的のもの。
※上記依頼費用は、あくまでも目安です。鑑定資料の量、質によって変動(上下)します。相談に応じます。
おわりに
鑑定について、公平・中立な立場で良心に基づき、自分の知識・経験を活用し、全力投球で行います。